看護学校に通い、実習を経験した人なら誰でも共感してくれるであろうことのひとつに、実習生の病棟での「アウェイな空気」があると思います。
でもあれって、学生の時だけじゃないですよね。新人ナースに対しても同じような空気感ってあると思います。 次の新人が入ってくるまで、
つまり
約1年はアウェイ感が強かったと思います。

「ここにいてごめんなさい…」
って気持ちになるよね。
息してるだけで緊張する、感じ。

実習生の「ご指導ありがとうございました!」
誰も目を見て返事しないのは正直異常だよね…
そうなってくるともはや何がつらいとかの話ではなくて。先輩に挨拶するのも、話しかけるのも、相談するのも、ましてわからなかったり失敗したときの報告なんてとてつもなく緊張していました。 冗談みたいな話ですが、
私はプリセプター(指導者)さんから挨拶の返事が返ってきたのは入職後半年経ったころでした。

半年無視って…私、見えてる?
自分がそこにいることを許されてない感じ、怖かった…。
考えていることは「怒られないこと」
そんな雰囲気の職場で、自分はどんなことを考えていたのか。 それはもう、ひたすらに「怒られない」ということだけを考えていました。 看護の楽しさとか、やりがいとか、成長とかそんなものとは無縁の世界でした。

とにかく「怒られないこと」!
今日の目標はそれだけ!!
生きて帰る!!
そんな風に考えていた私、毎日仕事終わりにこんなことをしていました…
- 次の日の処置について前日に予習(必死)
- 先輩に聞かれそうなことは昼休みに調べる(必死)
- 昼休みの休憩室も、心休まるような場所ではない(地獄)

なんでこんな理不尽に辛い思いをしないといけないんだろうと思っていました。
今思うとよく辞めなかったな…。
「怖い先輩」がいなくなって気付いたこと
そんな先輩たちとの関係も忘年会シーズンを超えた辺りから徐々に変わり始め、少しずつですが会話らしい会話ができるようになっていきました。 2年目を迎える頃には怖い先輩たちがなぜか次々と異動になりました。
(どうやら看護部にもその先輩たちの悪評は届いており、異動させられていったようです)

職場ってこんなに息しやすいの? 働くのは、楽しくていいんだ…!
そうなると病棟の雰囲気はとても良くなり、働くことが楽しくさえなってきました。
ようやく周りが見えてきて、
「先輩のあのケア真似したいな」
「自分のアセスメント浅かったな」って。ビクビクしてた時には見えなかった
「看護」が、ようやく見えてきた瞬間でした。

「自分を否定されない」
心理的安全性ってやつかな??
抑圧された環境では、人は育たない
長くなりましたが、
新人時代を経て思うのは
「抑圧された環境で人は成長できない」
ということです。
学ぶ楽しさがなければ自発的に学ぶことはありません。
そのことを理解せず、または他人の成長に関心が無く自分の都合を押し付けるだけの先輩に人を育てることはできません。
安易な転職は絶対におすすめできませんが、自身を成長させてくれ、きちんと評価してくれない職場なら離れてみるのも一つの手だと思います。
今、苦しんでいる看護師へ
看護師として最初に教えて欲しかったのは
「怒られないことを最優先にしなくていい」
ということでした。
失敗しないことよりも、 完璧にできることよりも、
わからないことを「わからない」と言えることの方が、ずっと大切だったのだと思います。
萎縮したままでは視野は広がらず、看護はただの作業になってしまいます。
安心して質問できる環境、挑戦しても否定されない空気があってこそ、人は学び、成長できる。
もし今、あの頃の私と同じように「怒られないように」だけを考えて働いている新人ナースがいるなら、伝えたいです。

あなたが弱いわけでも、向いていないわけでもありません。
あなたを育てようとしない環境のほうかもしれません。

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